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幻想世界☆

第1章 その扉が開くとき

・玉森side

俺は確かに、わたとガヤの3人で外へと出たんだ。

だけど、都会のど真ん中のはずの東京ドーム。

その前に見えた光景は―

まるで森のように木が覆い茂っていてさ。



玉「ちょガヤわた、どこ」



一緒にいたはずの2人の姿は見当たらず。

暗闇の中、ひとり歩き始めると。



宮「なんだこりゃ」

玉「宮田!」

宮「タマ!?」

玉「お前なにやってるんだよ」



月明かりの下、挙動不審な動きをしている こいつと出くわす。

が、突然。



宮「可愛いーっ」

玉「へっ?うわ寄るな」

宮「ふぎゃあ」



飛びついて来たもんだから思いっきり突き飛ばし。



宮「イテテッ」

玉「ふんっだ」



スタスタッと歩き始めると



宮「待ってタマ俺を独りにしないでぇ」

玉「大きな声、出すな」

宮「だってぇ」

玉「つうか、どうなってるの?」

宮「さぁ」

玉「さぁーって、おまえ」

宮「俺から言わせれば」

玉「なに」



唐突に宮田が…



宮「タマが犬になっている方が意味不明さ」

玉「はっ?何を言っているんだよ」

宮「本当だって」

玉「なわけ…ハッ」



いつの間にか足下にある池

そこに映っている自分の姿を見て叫ぶ。



玉「なっ!?俺、犬さんになっちゃったわけ」




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