君と僕。
第10章 君と僕と誕生日
「え、嘘。過ぎた?」
集中力が切れる、とスマホの電源を切っていた。
実習14日目。
今日は時雨さんの誕生日だった。
今日で終わったし、記録やカンファレンスのまとめができたらおめでとうを言うつもりだった。
「1時...2分...」
時雨さんの誕生日は、もう1時間も前に終わってしまっていた。
「...っ!」
リビングの明かりはもうない。
寝ちゃったんだ。
「ど、しよ...」
おめでとう、言ってない。
プレゼントだって、渡してない。
夕飯は同僚が祝ってくれるからって言って時雨さんが外で食べてた。
じゃあ何で朝渡さなかった?
昼にメールもできたはずなのに。
甘えてたんだ。
ずっと。
ずっと。
世界で一番大切な人が、生まれた日さえも見逃してしまうほど。
「ぁ、.....っ」
怖くて時雨さんの眠る寝室にさえ入れない。
なんて言うの?
ごめんなさい?
おめでとう?
集中力が切れる、とスマホの電源を切っていた。
実習14日目。
今日は時雨さんの誕生日だった。
今日で終わったし、記録やカンファレンスのまとめができたらおめでとうを言うつもりだった。
「1時...2分...」
時雨さんの誕生日は、もう1時間も前に終わってしまっていた。
「...っ!」
リビングの明かりはもうない。
寝ちゃったんだ。
「ど、しよ...」
おめでとう、言ってない。
プレゼントだって、渡してない。
夕飯は同僚が祝ってくれるからって言って時雨さんが外で食べてた。
じゃあ何で朝渡さなかった?
昼にメールもできたはずなのに。
甘えてたんだ。
ずっと。
ずっと。
世界で一番大切な人が、生まれた日さえも見逃してしまうほど。
「ぁ、.....っ」
怖くて時雨さんの眠る寝室にさえ入れない。
なんて言うの?
ごめんなさい?
おめでとう?