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君と僕。

第3章 君と僕と好奇心

「むり、やぁっ!」

僕は馬鹿みたいに身体を捩って抵抗するけど、時雨さんは涼しい顔して筆を動かす。

敏感になってる乳首は、サラサラとした筆で充分に感じてしまう。

苦しい。

もどかしい。

「イけ、なぃっ…んん、ひぅ」

「えー?ダメそぅ?」

時雨さんがわざとらしく口を尖らせて聴いてくるから、僕はブンブンと首を縦に振った。

ふぅーん、と生返事して、時雨さんはグリグリと膝で刺激してくる。
直接触られてるわけでもないのに、ビクビク反応して恥ずかしい。

「れーんくんっ」

「え」

甘ったるい声で名前を呼ばれると、視界が真っ暗になった。
しゅるりと何か布の擦れる音がする。

「時雨、さん?」

「んー?」

「な、何してるんですか?」

「俺のネクタイで目隠し!知ってる?視界が使い物にならなくなるとすっごく敏感になるの」

「何言って、あっ!は、ん…っひぁっ」

真っ暗で前が見えないのに、時雨さんの匂いとか、身体の上を動き回る筆とか、いつもよりずっと強く感じる。

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