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君と僕。

第6章 君と僕とデート

「そろそろお昼にしようか」

「はいっ」

通りを抜ける頃、俺はそう提案した。
確か道を1本挟んだところにハンバーグやピザなんかも取り扱ってるカフェがあったはずだ。

「何食べたい?」

「んー...ハンバーグっ」

言うと思った。
蓮君ハンバーグ大好物だもんね。

「よし、じゃあ行こっか」

君の好きな物。
嫌いな物。
苦手な物や、怖い物。
色んな君を見てきたし、出会った頃より知ってきた。

でも情けない事に、君を安心させる方法は、俺はあまり持ち合わせていないのだ。

「種類沢山ありますねぇ」

店頭に立てかけてあるメニュー表を中腰で見つめ、目を輝かせる蓮君。
俺はそれを少し後ろから見守りつつ、お尻を眺めた。

撫で回したいという煩悩を押し殺し、中で決めようかと声をかける。

店内は人は少し多いが、うるさいという印象は受けなかった。
店員も落ち着きがあり、大きな窓から入る日光がまた温もりを生む。
所々に置かれている観葉植物が心地良い雰囲気を作っていて、お茶をするのにはもってこいな店だ。

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