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君と僕。

第7章 君と僕とホテル

風呂場に入ってしまえば逃げ場はない。
元々逃がす気なんてないけど。

「髪洗ったげる。座って?」

蓮君は言われた通り座り、鏡の前にちょこんと小さくなった。
半勃ちしてるのが鏡越しに見えたんだろう、足を慌てて閉じてしまう。

「流すよー」

「は、はいっ」

シャワーを適温か手で確認し、蓮君の肩から頭にかける。
少しずつ水に濡れて艶を増し、しっとりとした感触が出てくる。

「熱くない?」

こくりと蓮君が頷く。
シャンプーを手に取って髪の毛を擦ると、泡立ち普段とは違う香りが漂う。

「はい、流すからね」

泡を丁寧に流し、今度はリンスを手に取る。
ツルツルと撫でるように髪の毛にリンスをつけ、傷つけないように流す。

蓮君は終始落ち着きがなかった。

「次は体ね」

檸檬の香りのするボデーソープを手に取り、ボディスポンジで泡立てる。

「また少し身長伸びたかな?」

「んー、1cmか2cmく、らい」

「俺はもう伸びないからなぁ」

白い背中を擦ってやり、腕や横腹と移動させる。

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