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君と僕。

第7章 君と僕とホテル

ビクビクと揺れる腰。
期待してるんだ、前も洗ってもらえると。

けど俺は蓮君の手にスポンジを持たせる。

「前はお願いね」

すっかり刺激を求めた肉棒が切なそうに震えている。

蓮君と同じように、俺も期待していたんだ。
知ってる?
何度も何度も今日は君から手を繋いでくれたこと。
不安だと泣いた君が、俺と恋人であることを選んでくれた。

それがどれだけ嬉しかったか。

今日はきっと、君がいつもより一層俺を求めてくれる。
そう思ってるんだ。

「洗わないの?」

求めて。

「ぁ、っ...」

求めて。

俺を。

縋って縋って。

俺無しじゃ生きられない程に。

「れーん君」

ごめんね、君が思ってるほど俺は大人ではないし。
カッコ良くも、スマートでもない。
君のように純粋な愛じゃない。

もっとドロドロとした。

薄汚い愛だ。

「し、しぐれさ、ん...」

「ん?」

「お、ねがっ...触って?」

あぁ、愛おしい。

君無しじゃ生きられないのはきっと、俺の方かもしれないね。

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