神々の性
第1章 我の御霊を宿せ、人間よ。
お昼ご飯を食べ終わり、
食器を片付けてからナズに昼寝をさせると
毎日の恒例行事をするため 支度に入った。
鏡の前に立ち 服をすべて脱ぎ捨て
生まれたままの姿になると深呼吸を繰り返し
ゆっくりと目を瞑り 自分の印に触れた
「.......我 汝の性を受け入れ、神々を導く者なり。我に愛と力を。我の五感の全てを捧げ奉る」
小さい頃から教えこまれた神への御言葉を唱え
印が熱く疼くのをしっかり感じたら
そのまま広い庭の先にある御神体のもとまでそのままの姿で歩いていく...
ってゆうのが毎日の恒例行事...なんだけど
いまだあたしの印は 熱く疼いたことなんてない
だから、熱く疼くのを感じるまで
ひたすら毎日鏡の前で御言葉を唱える…
のが、あたしの毎日の恒例行事なわけです
そして今日も御言葉を唱えて そのまま
目を閉じたまま、じっと感性を研ぎ澄ます...
反応なし.......か
今日もだめだったか~いつになったら疼くんだろな~
そう思って目を開こうとした...その時
『まだ開くでない』
...ズキッ!!!!!!
「痛っ...!!!!!」
いきなり声が聞こえて 体に火がついたように熱くなり
鎖骨のあたりにまるでタバコでも押し付けられているような痛みが走った
「.....ッ...誰ッ!!!」
目を閉じたまま膝から崩れてジンジンと痛む鎖骨を押さえながら声の主に問いかけた
『...そのまま.....我のもとへ来るのじゃ。』
「...あなたは...ッ?誰なのッ...」
あたしは鋭い痛みに耐えながら精一杯声を出していた
正直、このまま痛み続けたら意識が飛ぶかもしれない...
『...痛むか娘。それは我の力量よ、我の力をそこまで封じることができるとは大したものじゃ』
「...クッ...ハァ.....ハァ...」
『...大したものじゃが、人間の体では長くはもたぬ。我の御霊を宿せ、人間よ。』