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カラダからはじまった愛は

第2章 はじまりは

 ふたりで話したことも
彼のいろんなことも ほとんど知らない
電話もメールも いつ夫に見られるかわからないから できない
何も 起こらない

 それは仕方ないことで
白井さんは転勤して行ってしまえば会えなくなるだけのこと...


 そう思おうとしていた翌日

昼過ぎの受付に お客様の阿部さんがご来店された。

「いらっしゃいませ、阿部様。
確か...打合せは月曜ではなかったかと... 」

 「 えっ!あっ!そうでしたね、
すみません、出直します。」

 「 いいえ、こちらも担当に確認しておきますね」

 担当は白井さんだった。
すぐ会社の携帯で電話した。
阿部様がいらっしゃったので予定の確認お願いします、と。
その後すぐに、白井さんからメールがきた。
「ありがとうございました。」

 会社の携帯がある!
常日頃、会社携帯はバックに入れたまま隣の部屋に置きっぱなしで、夫もその携帯までは見ようとはしなかった。

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