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　「　ありがとう　」

　白井の唇が離れると

瑠衣は涙ぐんでそうつぶやいた。

白井に抱かれたうれしさと　これ以上先にすすめない切なさで、瑠衣の心は震えていた。

　「　ありがとう　」　
　　　
　「　明日　あえるよね　」
　　　
　白井はそう言ってまた唇を重ねた。
　
　ながくて　やさしい　キス…

唇がふれただけで、心もカラダもよろこびで震える…

　求めあっていた
　
瑠衣も白井も　　　
お互いに求めあっているのを感じていた。

　「　明日　また…　」
　
　静かな　夏にはまだ少し早い月明かりの下、

　ふたりの想いが　はじまっていた。