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カラダからはじまった愛は

第3章 憧れ

 はじめて抱かれた時から感じていた。

 白井さんとアタシは似ている

唇がふれただけて胸がいっぱいになる

やさしく長いキス…

ただそれだけでお互いを求めているのがわかった

やさしく

そして はげしく

お互いのカラダを求めあっていた… 


もっと、もっと

…白井さんが 


…ほしい…


 それから瑠衣は時間の隙間を探すように、
白井との時間を作ろうとした。

 夫が仕事に出かける夜の9時すぎ、ゴルフに出かける休日、ラウンダーの仕事をはやく終わらせて…  

 ふたりで会える時間は限られていて、
夜に会えるのは車の中だけだった。
駐車場に停めた白井の車の中、静かな月明かりに押し殺した吐息…白井の全てに感じながら瑠衣は車のシートに爪をたて悦びを抑えていた。

 今は、白井に会えることが、

何よりも幸せな時間だったから。


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