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カラダからはじまった愛は

第4章 告白

 哲は言いにくそうに口をつくんだ。

 「 無理には いいけど…」

 5.6年前に離婚したことは聞いていた。

  哲はやさしくて穏やかで、スマートできちんとしていて、煙草も吸わないお酒も飲まない。こんなステキな人なのにどうして?
 
 少しの沈黙のあと、哲は意を決したように話しはじめた。

 「 …好きな人が できて… 」

正直 驚いた。
驚きはしたけど、そのことは理解できた。
物静かな哲の中のあつい部分を
知っていたから。

 「 正直に奥さんに話したの?
よく別れてくれたね。」

 「 いろいろは あったけど… 」

 「 その時の彼女とはどうなったの? 」

 瑠衣の右手を握っていた哲の左手に力がはいったのを感じた。

 「 …つきあってる… 今も…」

えっ!今も!
こんなにアタシと会ってるのに?

 「 …いつ、会ってるの? 」

ふたりの間に緊張がはしった。

 「 …一緒に 住んでる… 」

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