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カラダからはじまった愛は

第4章 告白

『 もう 会えない… 』

 しぼりたすように瑠衣が口にしたその言葉に   
哲の動きが止まった。

 セミダブルのベットに裸のまま横になっていたふたり。瑠衣は意識して少し距離をおいていた。
 
 ふれたままだったら、言えない…
またすぐ哲にふれたい、抱かれたい…と肌を重ねてしまう。

 瑠衣はそれ以上なにも言えなくうつむいていた。

 少しの静寂のあと、
哲は瑠衣に背を向け小さく嗚咽した。


 「…いやだよ、瑠衣に会えなくなるなんて…」
 
 「…絶対っやだ!…」

 子供が駄々をこねるようだった。

 

 会いたくないわけがない…
 
会いたい、いつだって哲さんに会いたい…

哲さんが大好き… 
 
…哲さんが他の誰かを想っても… 

 それでも…

 今 こんなにも 愛してる…

 愛し合ってる…

 
 瑠衣は震える哲の肩を後ろから抱きしめ、

 ゆっくりとやさしく包み込んだ。


 「 好きでいて いいの?…」

哲はそれに答えるかのように、瑠衣の唇を求めた。あつくながいキス…。

 それはいつもよりも切なくて、

それでも失いたくなくて、

いままでよりもお互いが愛おしかった。


今 こんなにも 愛してる…

しあわせを感じてる…

心も カラダも…

哲さんで いっぱい…


 瑠衣は 決心していた。


 いつか、哲さんは彼女と一緒になる時がくるかもしれない…それでも、それでも…

今… 愛してる…哲さんを 愛していたい… 


「 アタシ 2番目で いいから…」

 せいいっぱいの 強がりだった。

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