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カラダからはじまった愛は

第5章 逢瀬

 夜に会うのは、夫が運転代行の仕事に出発してからの9時すぎ。家の近くの駐車場に停めた白井の車の中。駐車場は空き家とアパートに隣接していたが、道路からは離れていたから、ふたりが密会するには好都合だった。 

 幾度となく愛し合い、会いたくて触れたくて、離れたくない、ふたりでいる時、とろけあうようなその時間だけが全てだった。  

 瑠衣の電話がけたたましく鳴った。

「 どこ行ってんだ!!すぐ帰ってこい!」

夫からだった。



 
 

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