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カラダからはじまった愛は

第7章 運命が動き出す時

 白井に無理やり書かせた弁済契約書と誓約書を受け取って、自宅に戻った。もう朝方の4時くらい、バスの始発まではまだ時間もあるし、哲さんはどうするんだろう…そう思っていた。

 疲れて眠ってしまい、翌朝がきた。

 夫は朝から瑠衣の実家に行くと出ていった。  
 今のうちに、と瑠衣は白井にメールを送った。
それはふたりだけの秘密のアドレスだった。

 その時の瑠衣は、白井を守るためには全てを諦めて夫のいいなりに、夫に従っていくしかない、そう思っていた。白井に会うことも頼ることもしたくない…白井さんにはアタシ以外のところで幸せになってほしい、迷惑をかけてごめんなさい…
そんな思いをメールにした。

 すぐに白井からのメールが届いた。

 瑠衣と幸せになる。
絶対 あきらめない。
ずっと 愛してる。

 結婚しよう

 そして、そこには白井の手のひらの写真が添付されていた。

 瑠衣は、嬉しさでいっぱいになりながらも、
こんなに優しく強く愛してくるれる白井を、これ以上巻きこみたくない、
そう思った…。 

 夫がいないうちにと、瑠衣は夫に殴られて腫れた頬を写真に撮った。
それから、瑠衣と哲が書かされた弁済契約書と誓約書のコピーを取った。

 このまま 逃げ出そうか…

 そんな風に思っていたところに、夫が帰ってきた。やっぱり実家に行くのはやめた、話をするのに家の中ではイヤだから、外に行く、出かける用意しろ、
そう言って瑠衣を外につれだした。

 

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