カラダからはじまった愛は
第7章 運命が動き出す時
夫の決定的な暴力は今回が初めてだったけれど、夫から離れたい、別れたい、と思ったことなら何度でもあった。もう、嫌だ!一緒にいたくない、と、泣きながら荷物をまとめ玄関を出ようとする瑠衣の腕を力いっぱい引き戻し、大声で怒鳴り『謝れ!』と言う。事の原因がなんであろうと、まずお前が謝れ!と言う。『本当に別れんのか?別れられんのか?別れないなら、早く謝って仲良くした方がいいだろ』 お金のこと、仕事のこと、世間体、いろんなことを考えると、別れられない…そんな風にいつも丸め込まれていた。
ザワザワ…ザワザワ…
アタシはまた、この人に言い含められて、偽物の幸せをホンモノのように見せかけていくの…
ただ今は、夫を怒らせないように、これから仲良くやっていくように合わせておこう。
ここではむかったら、白井さんや絵里に何をするかわからない…
夫は自分に敵対する相手に対して、とことん追い詰めていく人間だと知っていた。
自分を守るためには平気で嘘もつく、ずる賢く怖い人だった。
ザワザワ…ザワザワ…
アタシはまた、この人に言い含められて、偽物の幸せをホンモノのように見せかけていくの…
ただ今は、夫を怒らせないように、これから仲良くやっていくように合わせておこう。
ここではむかったら、白井さんや絵里に何をするかわからない…
夫は自分に敵対する相手に対して、とことん追い詰めていく人間だと知っていた。
自分を守るためには平気で嘘もつく、ずる賢く怖い人だった。