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カラダからはじまった愛は

第7章 運命が動き出す時

 晩飯どうする? 
夫がそんなことを言い出した時、ピンポーンと玄関のチャイムがなった。
  
 夫が玄関に向かうと、すぐに瑠衣は十三の準備をした。

 夫が、「 瑠衣!お義兄さん来たぞ!」と玄関から瑠衣を呼んだ。兄は慌てた様子で、
「母ちゃんが急に具合悪くなって、瑠衣にあいたがってるから」と話だした。瑠衣もそれに合わせて「 今すぐ準備するから!ちょっと帰ってくるね 」そう言ってバッグとバスケットに入れた十三を持って玄関を出ようとした。

 「 ちょっと待て!俺も行く! 」

 そう夫が言い出した。

 「 いいから!あんちゃ来てくれたんだから!」

 夫の手を振り払って外に出ようとした、その時。

 夫が悲しそうな目で瑠衣に問いかけた。

 「 …それが お前の 答えか… 」

 「 …はい… 」


 夫は黙って奥の部屋に入っていった。

 兄は駐車場に車を取りに戻った。

 瑠衣は自分の携帯で会社の携帯を呼び出した。

 ブーンブーン…

 夫のゴルフバッグのポケットから微かに音が響いていた。瑠衣は急いでバッグから携帯を取り出すと、外で待つ兄の車に乗り込んた。

 

 
 


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