勝手に運命感じてます
第1章 運命の出会い?
「はいはい、ちょっとごめんなさいよ~」
女子達を掻(か)き分けながら、ずいずいと前へ向かった。
「きゃ、誰!? ワタシのお尻触ったの!」
「すみませ~ん。私で~す」
あと、もうちょいっ……。
「ぷはぁっ! やっと出れたぁ」
女子達の末、目に飛び込んできたのは――
な、何これっ……。
礼儀正しく一列に並んだ道着姿の男子達が、拳を交互についてる。
「はぁっ!!」
「もっと腰を入れろーっ!!」
「ウーッス!!」
その前を、ゴッツいヒゲモジャの中年の先生が、腕を組んで見回るように歩いている。
すっごい迫力。これって……空手?