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Melty Life

第4章 崩壊



「あ、そうだ。水和、宮瀬さんに報告すれば?」

「何であかりちゃん?」

「百伊の言う通りだよ、一番に知らせなくちゃ。スマホ出して」


 同級生達が水和を促す。

 水和はLINEのアプリを開く。


 あかりとは、度々連絡をとっている。お互いキリの良いところでスタンプを送って話を終えるスタイルが同じで、話しやすい。とりとめない雑談を送ることに抵抗はないが、こんな私事をリアルタイムで報告するとなると、嬉しがりみたいで恥ずかしい。


 変わった子だと思った。水和のような目立たない演劇部員を、あえて気を遣って見てくれていたのか、いっそあかりの感性を疑いさえしたこともある。

 水和は、美人でもなければぱっとした特徴もない。身長など平均より低い少女の芝居に、あれだけ熱心に感想を述べてくれた一つ歳下のの女子生徒が、本当に珍しかったのだ。


 返信は、すぐに届いた。


"おめでとうございます!!!水和先輩の引退舞台、絶対に最前列で泣きながら観ます( ˘̥̥̥̥̥ ᵕ ˘̥̥̥̥̥ )♡"

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