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Melty Life

第4章 崩壊


* * * * * * *

「女性の人間関係に、男が首突っ込むものじゃないよね……」


 美しい顔をした親友は、情けなく萎れている時さえ、様になる。

 七限ある授業があっという間に終わっていって、茜色差す帰り道を、ゆうやは千里と歩いていた。


「どうした」

「また会ったんだ。咲穂さんに」

「あの生意気なツラのガキか」


 千里はゆうやを咎めなかった。普段、いかなる状況でもゆうやが乱暴な言葉遣いをすれば条件反射的に目くじらを立てる、千里らしくない。

 同じ下校道に散らばる淡海ヶ藤の制服を着た生徒らは、時折、千里にうっとりとした視線を送って挨拶をする。女も男もだ。彼女らの目には、千里が背を丸めていても、カリスマか何かに見えるのだろう。



「じいさんには相談出来たか」

「隠し事をされるのが怖い」

「っつっても、おかしいだろ。落ちるような点取っておいて、合格って。俺だって猛勉強したのによぉ。納得いかねー」

「だよな。ゆうやとか、頑張って入学試験受けて入ってきた子達にだって、悪いよな。俺だっておじいちゃんのコネがあったわけじゃないし……」

「しかも宮瀬に嫌がらせしただけじゃなく、今日は同級生に荷物持ちさせてやがったんだろ?テメェ、生徒代表としてガツンと言えや」

「んなこと、だから……女性には、きっと色々あるから……」

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