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僕は貴女を「お姉ちゃん」だと思ったことは一度もない。

第7章 突如始まるコスプレ祭り

「ところで、サキちゃんはどうすんの?一人だけメイク無し?」

フランス人形風と、偽物女子高生と、女装男子のトリオにただ一人だけ普段の恰好のままってどうなんだろうと思った私は聞いてみた。

「え?私、すっぴんじゃないよ。メイクしてるしてる!」

「いや、そういう意味じゃなくて…。なんかこう、私ら3人、ほぼコスプレじゃん?そんな中、一人だけ普通のメイクってどうなのかなーと思って」

「あー。わたしは、向こうついてから貸出のチャイナドレス着るから♪」

「え?それってズルくない?」

「ズルくない、ズルくない!」

「えー。ズルい気がする…。まぁ、いいや。それよりさ、プリクラ撮りに行くのはいいんだけど、どうやって行くの? この格好でバス??」

「それなのよねー。私と鈴はさ、もともと大人料金だからあんま関係ないけど、美羽ちゃんとか、ホントは小学生だけど、女子高生に扮した状態で子供料金払おうとすると、運転手さんになんか言われそうだよね。鈴のお兄さんかお母さんに、途中まで車で送ってもらってそこから歩くのがベストかなぁ?」

結局、お母さんに途中まで車で送ってもらうことになった。

「もう、お母さん夕方は忙しいから、帰りは自分たちでなんとかしなさいよ!」

ブツブツ言いながらも、いちおう車出してくれるお母さん。優しい…。






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