僕は貴女を「お姉ちゃん」だと思ったことは一度もない。
第11章 理想と現実
このノートは、サキちゃんがプレゼントしてくれたもので、1ページ目には、サキちゃんからのメッセージ。めくった次のページには見開き2ページいっぱいに樹や美羽ちゃんも一緒にみんなでコスプレをして撮影した時のプリクラが貼られている。
次のページには、啓くんと付き合い始めた頃に、二人で撮った初めてのツーショット写真を貼っている。私の手首にはテーピング…そう、あの付き合い始めるキッカケを作った怪我がまだ治ってない頃に、スマホで撮った写真を、コンビニでプリントアウトしたもの。
それから、写真だけじゃなくて、小説の一節や、漫画の中の登場人物のセリフ、雑誌のキャッチコピーなどで心に響いた言葉なんかをたまに書き留めたりもしている。
でも、実は最初の数ページしか埋まってなくて、一番見るのはなんだかんだでサキちゃんからのメッセージが書いてあるページと、みんなでコスプレした撮ったプリクラ写真のページだったりする。
サキちゃんも、美羽も樹も…みんな元気かなぁ。
現在に不満があると、過去を美化しがちになる、って話を何かで聞いたことがある。「あの頃は良かった」「あの頃は楽しかった」って。
吹奏楽は楽しいのに、ずっと憧れてた人が彼氏になったのに、どうして今の私、何を焦ってるんだろう?
理想が叶ったハズなのに。行きたかった大学に受かったのに。憧れの『女子大生』になれたと思ったのに…。
次のページには、啓くんと付き合い始めた頃に、二人で撮った初めてのツーショット写真を貼っている。私の手首にはテーピング…そう、あの付き合い始めるキッカケを作った怪我がまだ治ってない頃に、スマホで撮った写真を、コンビニでプリントアウトしたもの。
それから、写真だけじゃなくて、小説の一節や、漫画の中の登場人物のセリフ、雑誌のキャッチコピーなどで心に響いた言葉なんかをたまに書き留めたりもしている。
でも、実は最初の数ページしか埋まってなくて、一番見るのはなんだかんだでサキちゃんからのメッセージが書いてあるページと、みんなでコスプレした撮ったプリクラ写真のページだったりする。
サキちゃんも、美羽も樹も…みんな元気かなぁ。
現在に不満があると、過去を美化しがちになる、って話を何かで聞いたことがある。「あの頃は良かった」「あの頃は楽しかった」って。
吹奏楽は楽しいのに、ずっと憧れてた人が彼氏になったのに、どうして今の私、何を焦ってるんだろう?
理想が叶ったハズなのに。行きたかった大学に受かったのに。憧れの『女子大生』になれたと思ったのに…。