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僕は貴女を「お姉ちゃん」だと思ったことは一度もない。

第13章 初詣、再び。

そしてお正月、また樹たちと一緒に初詣に行くことになった。
去年と違うのは、お兄ちゃんが今回は不参加なことと、その代わりにサキちゃんが一緒に来るということ。

ちなみに、和兄が不参加なのは、【彼女】と二人で行くから。で、代わりにサキちゃんが参加ってことは…

「ねぇねぇ、もしかして樹と付き合ってたりするの?」

サキちゃんに電話で聞いてみる。

『えっ?違うよ。私、彼氏いるもん』
「えっ、彼氏いるんだ。えーと、彼氏と一緒に行かなくていいの?」
『無理なの。彼には奥さんと子どもがいるから』
「はぅっ?!不倫っ?? ちょっと、やめなよー」
『冗談よ、冗談!本気にしないで。今はね、彼氏とか彼女とか、そういうのいらないの!夢に向かって前進あるのみ!!』
「そういう心臓に悪い冗談はやめてよ~。ビックリしちゃったじゃん」
『樹君はね、あんたのことが好きなのよ。他に彼女なんか作るわけないじゃん』
「またまた御冗談を~。二度も騙されないよ」
『これは冗談じゃなくて、ホントよ。ま、あんたにその気が無いのは見え見えだから、樹くんもなかば諦めてるとは思うけど…』
「だって私にとって樹は、弟みたいなもんだし」
『あのね、鈴。“弟みたいなもの”は、“弟そのもの”ではないのよ。樹くんはあんたの弟なんかじゃないし、あんたも樹くんの姉ではないの』
「でも、うちのお隣さんで、すごく小さい頃から知ってる子なのよ?そんなこと言われても…」

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