テキストサイズ

そして愛へ

第1章 そして愛へ

         19


 「かおりさん。セックスをしてくれてありがとう」
 「ううん。あのね。わたしね、クリトリスを、舐めてもらったとき、とっても気持ちよくなったの。あんなに気持ちよくなるなんて思いませんでした」
 「そうでしょうね」
 「生まれてはじめて感じる、気持ちよさだったの。あんなに気持ちよくなって、ほんとにびっくりしてるの」
 「そんなに気持ちよかったの?」
 「はい。気持ちよくて気持ちよくてたまらなくなりました」
 「気持ちよかったと、さっきもいまもなんども言っていますね」
 「だって、ほんとに気持ちよかったんです」
 「気持ちよさを楽しみにできたらいいですね」
 「たぶんできると思います」
 「楽しみだと思えたら、かおりさんの気持ちが楽になるでしょうからね」
 「進さんが、わたしを気持ちよくしてあげたいと言ってくれたのが、ほんとだと思いました」
 「気持ちよくなったのが、嬉しいんですか?」
 「はい。嬉しいです」
 「かおりさんが嬉しいなら、私も嬉しい」
 「それでね。進さん。それでなおさらなんですが、進さんのあれでわたしのあそこの中を撫でてもらったとき、あまり気持ちよくなかったんです。
  どうしてかなと思っているんです」
 「はじめは、そうなんです」
 「えっ」
 「なんどもセックスをしているうちに、気持ちよくなるんです」
 「ほんとですか?」
 「気持ちよくなかったので、心配しているんですか?」
 「そうなんです」
 「ごめんね。言っておけばよかったですね。私のあれで、かおりさんのあそこの中を撫でさせてもらうのも、かおりさんに気持ちよくなってもらうためと言いましたからね」
 「そうですね」
 「かおりさんは、すすんで私とセックスしようとは思っていなくても、セックスはしたんだから、気持ちよくならなければ心配ですよね」
 「はい」
 「心配いりません。かおりさんは、感じすぎるくらいですよ」
 「ほんとに?」
 「クリトリスを舐めてあげたとき、あんなに気持ちよくなったじゃないですか」
 「そうですね」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ