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そして愛へ

第1章 そして愛へ

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 「私のあれで、かおりさんのあそこの中を撫でさせてもらっ  たとき、すこしも気持ちよくならなかったの?」
 「いえ。これって気持ちいいのかなあと、すこし思いました」
 「したいと思ってするセックスではないのに、すこしだけでも気持ちよくなれたんですから、かおりさんは、感じやすいですよ」
 「そうなのかなぁ。石川達三の『人間の壁』に、新婚の妻にとっては麻薬のような性生活と書いていました」
 「あの小説では、新婚といっても数ヶ月は経ったときのことですよ」
 「そうだったかしら」
 「かおりさんが、これから私とセックスしてくれましたら、私のあれでかおりさんのあそこの中を撫でさせてもらうほうが、クリトリスを舐めさせてもらうよりも気持ちよくなりますよ」
 「えっ、ほんとですか?」
 「はい。間違いないです」
 「ほんとかなぁ」
 「そのとき、私の言葉がほんとだったなと思いますよ」
 「わかりました。その言葉を信じます」
 「クリトリスを舐めさせてもらったとき、あまりに気持ちよかったので、なおさら心配になったんですね」
 「はい」
 「クリトリスは、性感を高めるためのものですから、はじめて触れても、とっても気持ちいいんです」
 「そうなんですね」
 「心配させてごめんね」
 「ううん。もう心配せずに、クリトリスを舐めてもらう気持ちよさを楽しみます」
 「私が舐めさせてもらうのは、嫌じゃないんですね」
 「ええ。嫌どころか…」
 「えっ」
 「あんなに気持ちよくなるなら、月一回のとき、舐めてもらいたいです」
 「かおりさんが、そこまで言うのは、気持ちよかったのが、そんなに嬉しいんですね」
 「恥ずかしい。でも、あんなに気持ちよくなったのは、ほんとに嬉しいです。またあんなに気持ちよくなりたいです」
 「かおりさんに、そう思ってもらえると私も嬉しいです。
  クリトリスを舐めさせもらうだけじゃなく、私のあれで、かおりさんのあそこの中を撫でさせてもらうのもいいですか?」
 「ええ。撫でてもらっていなければ、気持ちよくならないんでしょう」
 「そうです」
 「だったら、撫でてもらいたいです」

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