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そして愛へ

第1章 そして愛へ

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 「かおりさん、潮風に当たっていたので、シャワーを浴びま  せんか」
 「そうですね」
 「私もいっしょに浴びていい?」
 「えーっ。恥ずかしいな」
 と言ったのですが、いっしょに浴びてもいいと思いましたので、
 「わたし、先に入っていますね」
 と言いました。
 進さんは、わたしにあまり密着しないようにして、いっしょにシャワーを浴びました。そのデリカシーを嬉しいと思いました。進さんがわたしを、わたしが進さんを洗ってあげましたが、そのときはお互いのからだに触れます。でも、それがあたりまえという感じでした。朝のキスや海岸でのキスといい、いっしょにシャワーを浴びることといい、わたしと進さんは、すこしずつ近づいていくように感じました。
 フランス料理店では、わたしに、ワインを飲みませんかとすすめました。お酒のときと同じように、口に含んで味わってみてねといいます。ワインは、もともと口に含んで味わうものだそうです。進さんが好きな白ワインです。お酒よりも、美味しいと思いました。わたし、ちいさなグラスですが二杯飲みました。料理も、とっても美味しかったです。

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