テキストサイズ

そして愛へ

第1章 そして愛へ

         46


 「そんなことしないわ。進さんだけが知ってくれていればいいの。
  でも嬉しい。気持ちよくなれるのも嬉しいけど、そう言ってくれる進さんの優しさが嬉しい。
  でもね、わたしね、進さんにしてもらうセックスは好きになりましたけど、進さんが好きですと、まだはっきりとは言えないの。ごめんなさい」
 「うん。それでいいよ」
 「ほんとにごめんなさい。
  でもね、きっとわたしは、進さんを好きですと言えるようになると思っています。わたしが、まだ好きと言えないのは、進さんを優しいなと思う気持ちと、好きという気持ちのちがいがわからないの。
  進さんに好きと言ったら、なにか変わるのかしら。進さんは、ずっとわたしに優しくしてくれていますのにね。
  進さんが、セックスをしてあげると言わないで、愛してあげると言ってくれたのも、とっても嬉しいんです。
  それでね、いま思うと、はじめてセックスをしてもらってから何ヶ月も、進さんはイッてなかったんでしょう。わたしを、気持ちよくしてくれるだけだったんですよね。
  わたしが、セックスのことをあまり知らなかったとはいえわたし、進さんに、甘えるだけだったんですね。
  進さんは、はじめからずっと、セックスでもほんとに優しくしてくれていたんだなと思って、それも嬉しいの」
 「私は、かおりさんが、愛してと言ってもいいかと聞いてくれたのが、嬉しいよ」
 進さんが、わたしのあそこの中にいてくれたあれを、優しく抜きました。そして、わたしのあそこを、優しく優しく拭いてくれました。わたし、進さんに抱きついて眠りました。
 すぐ朝になりまして、わたしは大学に行かなくてはなりません。きょう休もうかなと言いましたら、進さんが、行ったほうがいいですよと言ってくれました。頑張って行ったら、帰ったとき愛してあげると言ってくれました。わたし、嬉しくて進さんにチュッとキスをして、起きました。進さんも起きてくれまして、朝食を作ってくれました。大学から帰りましたら、進さんが、頑張って大学に行ったご褒美だよと言って、まだ四時ですのに優しく愛してくれました。二回も愛してくれたのです。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ