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そして愛へ

第1章 そして愛へ

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 「わかった。私は、かおりさんの願いに、なんでも応えたい  と思っている。かおりさんが、はじめて私の精がほしいと  言ってくれた。その願いにも応えたい。かおりさん、私の  精を受け取ってください」
 「嬉しい」
 「私こそ嬉しいよ。かおりさんは、私を好きになってくれた  んだね」
 「はい。わたし、愛媛にいる何日か進さんと離れただけなの  に、進さんに会いたくてたまらなくなったんです。わたし、  進さんが好きだったんだと気がついたの」
 わたし、
 「進さんに会いたいなと思って、進さんに愛してもらいたいなと思って、もっとはっきり言うと、進さんに、優しくセックスをしてもらいたいなと思って、はやく帰ることにしたんです。そして、帰ってくるあいだずっと考えていたんです。進さんの精をもらったことがないなと思ったんです。
 進さんに、はじめてセックスをしてもらってから、二年以上になります。わたしが愛してほしいと言ったら、必ず愛してくれますし、連日でも愛してくれますよね。そのとき二回は愛してくれますし、三回も愛してくれるときまであります。
 もう、何回セックスをしてもらったかわかりません。わたし、進さんに、セックスをしてもらうたびに、どんどん気持ちよくなっていきました。いまでは、進さんのあれがわたしのあそこの中に入ってくれる途中から、気持ちよくなります。進さんのあれで、わたしのあそこの中を撫でてもらうと、気持ちよくて気持ちよくてたまらなくなりまして、泣いちゃいます。
 進さんは、セックスをしてくれるとき、安全日で妊娠の可能性がないのに、万が一のためにわたしを大切にしたいと、必ずコンドームを着けてくれます。それは、進さんの優しさなのですが、なんだかコンドームの薄い膜で、進さんとわたしが隔たれているように感じるの。
 進さんの優しさは、嬉しいです。ほんとに嬉しいです。でも、でも、わたし進さんの精が欲しい。進さんの精を、もらいたい。進さんが、わたしのあそこの中に、精を出したいと思ってほしい。わたしに、精を渡したいと思ってほしい。
 わたしに、精をください。わたしに、愛をください。わたしに、生の愛をください。わたし、心の中で、そう叫んでいました。」
 と、ときどき涙声になりながら話しました。進さんも、なんだか眼を潤ませている感じです。

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