
止まない雨はない
第1章 マンハッタン
強い人だ…………。
だからこそ、泣いてください………。
滅多に泣いたりしない人なんでしょうね、タカシ………。
タカシをそのまま抱きとめて、ルカは彼の震える背中を、何度も何度も撫で続けた。
*******************************
ルカは今日もいつものように病院で診察をしている。
あの日以来、タカシとは会っていない。
だが、不思議と離れていても、以前よりも彼を身近に感じることが出来る気がした。
彼はもう、ユキトの仇を討つことはない…。
そう、信じていられた。
帰宅しようといつものようにスタッフ用のエントランスを出たところで、ルカは
柱の影に見覚えのある姿を見つけた。タカシだった。
『………タカシさん』
やぁ?と少しはにかんだような、こどもっぽい笑いで、タカシは手をあげた。
『ルカ……今夜、暇?オレ、ルカのために貸切ライブするから…』
………タカシさん。
そのセリフを言うために、恥ずかしがり屋の彼がどれほど頑張ったのかが、
ルカには痛いほどわかった。
いまだにそっぽを向きながら、ルカと目を合わせないようにしているタカシ…。
『……行かないわけないでしょう?でなきゃ、オレ、ケーシー脱いでこんなところで
あなたを見つめてはいませんよ…』
バツの悪そうなタカシの首に手をまわし、ルカは彼を抱き寄せた。
『愛しています…………タカシさん』
二人の頭上には夏の夜空が広がっていた。
止まない雨がないと、まるで教えてくれているかのように。
だからこそ、泣いてください………。
滅多に泣いたりしない人なんでしょうね、タカシ………。
タカシをそのまま抱きとめて、ルカは彼の震える背中を、何度も何度も撫で続けた。
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ルカは今日もいつものように病院で診察をしている。
あの日以来、タカシとは会っていない。
だが、不思議と離れていても、以前よりも彼を身近に感じることが出来る気がした。
彼はもう、ユキトの仇を討つことはない…。
そう、信じていられた。
帰宅しようといつものようにスタッフ用のエントランスを出たところで、ルカは
柱の影に見覚えのある姿を見つけた。タカシだった。
『………タカシさん』
やぁ?と少しはにかんだような、こどもっぽい笑いで、タカシは手をあげた。
『ルカ……今夜、暇?オレ、ルカのために貸切ライブするから…』
………タカシさん。
そのセリフを言うために、恥ずかしがり屋の彼がどれほど頑張ったのかが、
ルカには痛いほどわかった。
いまだにそっぽを向きながら、ルカと目を合わせないようにしているタカシ…。
『……行かないわけないでしょう?でなきゃ、オレ、ケーシー脱いでこんなところで
あなたを見つめてはいませんよ…』
バツの悪そうなタカシの首に手をまわし、ルカは彼を抱き寄せた。
『愛しています…………タカシさん』
二人の頭上には夏の夜空が広がっていた。
止まない雨がないと、まるで教えてくれているかのように。
