ジェンダー・ギャップ革命
第7章 愛慾という桎梏
愛津は夢でも見ている心地で、夢にまで見た唇に目を細めて、織葉の舌を追いかける。現実にいると意識すれば、自身の強欲に羞恥して、頬が燃えるほど熱くなってしまう。可愛い、好き、と唇同士が呼吸の隙間を空ける度に、織葉が愛津にうっとり囁く。
「もっと見せて、愛津ちゃんのこと」
「本当に、良いの?」
「そんな甘えん坊な顔して、愛津ちゃんは理性強いなぁ」
「……ァッ、ん」
唾液をじゃれつかせながら、織葉が愛津の部屋着のボタンを外していく。
「下着、お洒落だね?セクハラになっちゃうかなー……」
ギンガムチェックのブラジャーに覗く白い盛り上がりの渓谷に、織葉の人差し指が伝った。カップ一つ隔てて動く彼女の手に、ひくひく肩を震わせて、彼女の唇が鎖骨に移ると、愛津の内股はもどかしげにこすれ合った。
「はぁっ、織葉さん……そんな、見ちゃぁ……」
「おおっ、愛津ちゃんって感じやすい?ちなみに初めて?」
「……です、よぉ」
「張り合いないなぁ。私の方が良かった、って言わせたかったのに」
「そこ?!」
「冗談。真っ白な愛津ちゃんを私色に染め放題なのは、幸運」