ジェンダー・ギャップ革命
第1章 逆襲の女と家畜の男
「みっともない」
ありあは、男の尻の割れ目に滑らせた指を、ウエストゴムに差し入れた。
「手錠かけられて、尻いじられて、イイ声でよがるねぇ。へ、ん、た、い」
「アッ……」
「捕まって良かったんじゃない?教えてあげるわ、これは貴方に限らない。この国の男の納税額は、女の六倍、プラス八割。何故か分かる?男は人間として認められないからよ。貴方は人間らしい生活がしたくてお金を出し渋ったのかも知れないけれど、神倉議員が女尊男卑を制定して以来、減税されて、豊かな暮らしが保証されたのは女だけ。貴方達は女のために、一生、家畜として生きるしかなかったの」
「ぁッアァァん!ヒィッ……ひッそこ!ッッそこらめぇぇ……」
「…………ね。大事な話も聞けなくて、本能で頭いっぱいになってる。家畜よね?」
引きずり下ろした男のボトムは、Y字の割れ目に卑猥なシミが広がっていた。トランクスはびしょびしょだ。それも一気に脱がせると、存外に白い尻が、ありあの視界を明るめた。
尻を撫で回した手を、今度こそ男のペニスに移す。
ぼとぼとぼとぼと。
ありあの手元から、真新しい欲望の水音が立った。
男は、抗議も弁明も放棄した。彼の肉体的自由を封じて、男として──…いや、人間としての尊厳を排除しようとしている女に欲情して、未知の恥辱を期待している。