ジェンダー・ギャップ革命
第3章 道理に適った少子化対策
木之内氏まで、えみるの提案した鑑賞会に興味を示した。
そこでえみるは、木之内氏にワッチキャップを深く被せて、彼の視界を遮断した。木之内の私室の隅に椅子を置いて、彼だけそこに座らせて、背もたれに腕を回して後ろ手に縛る。
それだけでは心許なかった。更にえみるは、彼の腕がだらりと下がった背もたれに上半身を固定して、何重にも縄を巻きつけた。足首も脚に覊束した。
さて、えみるの持ち歩いていたDVDは、成人向けの作品だ。
ストーリーは、主演のポルノ女優が配偶者のいる女と不倫して、恋仇の男に告訴される。そして賠償金を払う羽目になり、いかがわしい映像作品で稼ぐよう強要された彼女が、事務所の社長にその友人、初共演者、他にもあらゆる女達に犯されながら、泣く泣く本番を世に出し続けるというものだ。
実際、この主演女優は作中同様、女優を相手役としている場合が多く、作品数も膨大だ。
えみるが彼女を知るきっかけとなった英真達の話によると、このデビュー作は半ばノンフィクションらしい。歳はえみる達に近いだろう、あどけなさの残った顔立ちの彼女は、それに見合わないほど成熟した肉体で、迫真の演技を披露していた。特に最初の社長とのシーンは、彼女がポルノ女優の面接を受けると見せかけた上で、実はカメラが回っていたというオチがある。成人向け映像作品としてはありがちだが、恥じらいながら下着まで脱いで、初めて裸体を晒した彼女が啜り泣いて性器を指で広げるくだりは、何度観ても濡れてくる。
えみるが木之内を盗み見ると、彼女は太ももをすり合わせていた。ピンク色の台形スカートからにゅっと伸びた白い脚が、おりふし焦れったげに重心を変える素振りを見せる。