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夢のうた~花のように風のように生きて~

第1章 始まり

遠く愛しき恋の歌
たゆまずめぐる紡車
もつれてめぐる夢の歌

―そう、幼い頃に乳母が子守唄代わりに歌って聞かせてくれた唄は、こんな唄。うとうとと夢見心地で眠りの国へと落ちてゆく私の耳に、優しく響いていた乳母の歌声。いつか大きくなったら、私もこんな恋をしたいと思っていた。父と母のように身を灼くような烈しい恋に落ち、一生涯かけて心から愛せる男(ひと)とめぐり逢いたいと、と―。

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