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月下にひらく華~切なさの向こう側~第6話【漢陽の春】

第11章 謎の女

 馬鹿な私。
 二度目の恋もやはり、実るはずもないとは。
 香花は溢れ出した涙を手でぬぐいながら、それでも泣き続けた。
 光王が活けた例の花は、たった一日で花が落ちてしまった。香花は小さくしぼんで落ちてしまった花を手に取る。黒ずんだ花を見ていると、余計に泣けてきた。

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