月下にひらく華~切なさの向こう側~第6話【漢陽の春】
第12章 半月
―光王なんて大嫌い、不潔だわ。
妓房から帰ってきた光王に、いきなり香花がぶつけた科白を言われ、香花はますます紅くなった。
「だ、だって、あのときは仕方なかったじゃない。光王が妓、妓房になんか行って、堂々と朝帰りするから―」
グイとまた綺麗な顔を近付けられ、香花は仰のき、のけぞった。
「なに?」
狼狽えて訊ねると、光王が不敵な笑みを刻む。
「俺はあの夜、確かに妓房には行った」
やっぱり、そうなんだと、香花の中で改めて哀しみが増す。
光王は、そんな香花の眼を真っすぐ見据えた。
「断っておくが、俺は妓房には行ったが、女は抱いていない。お前に誤解されても仕方ないとは思う。でも、本当に酒を呑んで、一晩泊まった。ただそれだけだ」
妓房から帰ってきた光王に、いきなり香花がぶつけた科白を言われ、香花はますます紅くなった。
「だ、だって、あのときは仕方なかったじゃない。光王が妓、妓房になんか行って、堂々と朝帰りするから―」
グイとまた綺麗な顔を近付けられ、香花は仰のき、のけぞった。
「なに?」
狼狽えて訊ねると、光王が不敵な笑みを刻む。
「俺はあの夜、確かに妓房には行った」
やっぱり、そうなんだと、香花の中で改めて哀しみが増す。
光王は、そんな香花の眼を真っすぐ見据えた。
「断っておくが、俺は妓房には行ったが、女は抱いていない。お前に誤解されても仕方ないとは思う。でも、本当に酒を呑んで、一晩泊まった。ただそれだけだ」