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月下にひらく華~切なさの向こう側~第6話【漢陽の春】

第16章 夢と現の狭間

 理蓮が余裕の笑みを向ける。
「あなたにもお兄さんにも悪い話ではないはずよ。よく考えてみて。このまま、今の暮らしを続けるのと、どちらが良いかしら? こ私の提案を受け容れれば、あなたは以前のように両班としての生活に戻れるし、お兄さんはお兄さんでちゃんとした店を手に入れられる。けして悪い話ではないと思うけれど?」

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