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月下にひらく華~切なさの向こう側~第6話【漢陽の春】

第17章 夢の終わり

 香花がもう一度頷いたのを見て、光王は彼女の手を引いて走り始める。
 やがて、二人の姿はすぐに深い夜の闇に呑み込まれた。
 後には静かすぎるほどの静寂がひろがり、時折、秋の虫の声が侘びしげに響くだけだった。

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