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「それに、お前のことは、俺が守る。だから、お前は何も余計な心配はせずに、俺についてきてくれ。俺だけを見て、信じて、一緒に来てくれ」
　言葉を尽くしてくれる光王を前にして、香花は涙が止まらない。
　一向に泣き止まない香花を見て、光王が難しい表情で考え込み、一人でぶつくさ言っている。
「畜生、これだけ口説いても、やっぱり駄目なのか？」
　どうも、このひと言が香花には聞こえていないと光王当人は思い込んでいるようなのだが、耳の良い香花には丸聞こえである。
「とにかく、頼むからさ、俺の女房になってくれよ。俺は―その何だ、お前がいねえと駄目なんだ！　お前が行かないというのなら、俺も漢陽には行かないぞ」
　しまいは、まるで、いっかな靡かぬ女を拝み倒す男の科白から、聞き分けのない駄々っ子か自棄っぱちか判らないような口調になり。