月下にひらく華~切なさの向こう側~第6話【漢陽の春】
第21章 月下にひらく花
唐突に訪れた沈黙に堪え切れず、香花が思わず視線を逸らそうとする。光王は片手をそと伸ばして、その動きを制した。
先刻は悪戯好きの少年のようにぎゅうぎゅうと引っ張った香花の頬に、片手を軽く添える。
ほんの指先が触れているだけなのに、香花の華奢な身体はピクンと跳ね、大きく反応してしまう。それがまた恥ずかしくて、紅く染まった頬を光王は優しい手つきでゆっくりと撫でる。
香花があまりの恥ずかしさにまたうつむこうとした。光王はその両頬に今度は二つの手を添わせ封じ込める。
「―眼を逸らさないで、俺を見ていてくれ」
いつもより彼の声が湿っているように思えるのは、香花自身の気が昂ぶっているせいだろうか。
香花のやわらかな唇を塞いだ彼の唇が次第に強く押しつけられてくる。舌を挿し入れられ、口中をまさぐられながら、口づけは深くなる。
先刻は悪戯好きの少年のようにぎゅうぎゅうと引っ張った香花の頬に、片手を軽く添える。
ほんの指先が触れているだけなのに、香花の華奢な身体はピクンと跳ね、大きく反応してしまう。それがまた恥ずかしくて、紅く染まった頬を光王は優しい手つきでゆっくりと撫でる。
香花があまりの恥ずかしさにまたうつむこうとした。光王はその両頬に今度は二つの手を添わせ封じ込める。
「―眼を逸らさないで、俺を見ていてくれ」
いつもより彼の声が湿っているように思えるのは、香花自身の気が昂ぶっているせいだろうか。
香花のやわらかな唇を塞いだ彼の唇が次第に強く押しつけられてくる。舌を挿し入れられ、口中をまさぐられながら、口づけは深くなる。