月下にひらく華~切なさの向こう側~第6話【漢陽の春】
第24章 交錯する想い
同じ女だから判るのです。婚約者として七年もの年月を共に育みながら、亡くなられた方をそのようにあっさりと忘れられるものなのでしょうか? たとえ、その方の兄だから、よく似ているからといって、そのような理由だけで結婚する気になるものなのでしょうか」
「そんな口先三寸で私を丸め込もうとたって、お生憎さま、無駄よ。どうやら、頭の悪い娘だと思っていたのは私の間違いだったようね。悪知恵だけはよく回るようだこと。良いこと、よくお聞きなさい。お前が幾らここに居座っても、成家の嫁の座は手に入りはしないわ。今は光王さまもお前の身体に夢中だけれど、いずれ飽きるときが来る。所詮、お前はその程度の女なのよ。そのことだけはよく憶えておくが良い」
「そんな口先三寸で私を丸め込もうとたって、お生憎さま、無駄よ。どうやら、頭の悪い娘だと思っていたのは私の間違いだったようね。悪知恵だけはよく回るようだこと。良いこと、よくお聞きなさい。お前が幾らここに居座っても、成家の嫁の座は手に入りはしないわ。今は光王さまもお前の身体に夢中だけれど、いずれ飽きるときが来る。所詮、お前はその程度の女なのよ。そのことだけはよく憶えておくが良い」