さようならも言わずに~恋は夢のように儚く~

完結

[作品説明]

若き旗本石澤嘉門は日々、母から一日も早く妻を娶れとせっつかれている。
その憂さを町の道場に通って晴らしていた。
そんなある日、嘉門は絵蝋燭屋の娘お津弥と巡り逢う。
オシロイバナが取り持った二人の縁は永遠に続くかに思えたが、突如としてお津弥は嘉門の前から姿を消した。
―自分に起こった不幸の数をかぞえていたら、それこそキリがありませんよ。悪いことより、良いことの方を数えて、明日はまた一つ良いことが増えれば良いなと仏さまにお願いするんです。そうやって一日、一日、大切に生きてゆけば、いつかきっと良いことが本当に起こるような気がして。
 たった一言と数え切れないほどの想い出を残していなくなった少女の真実とは? 
脚が不自由だという過酷な運命を背負いながらも、懸命に生きようとしていた娘と心に鬱屈を抱えて生きる武士のつかの間の心の交流を描く。

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