手紙~天国のあなたへ~

完結

[作品説明]

雪が呼び起こす哀しくも幸せな恋の想い出。。

序章より
~貴方(あなた)が私をたった一人残して逝ってから、歳月は降り止まない雪のように私の上に降り積もりました。そう、丁度、たった今、こうして私が一人で見上げる鈍色(にびいろ)の空から絶え間なく降りしきる雪のように。
 (中略)

 愛しい人、私は今日も降り続く雪を眺めながら、あなたの好んだ歌を口ずさみ、天国にいらっしゃるあなたにけして届くことのない手紙を書いています。~


☆ 私が歴史上、最も残酷な事件ではないかと思っている事件があります。昔の韓国を舞台にした作品を書くようになって数年経ちますが、この作品は私が実在の歴史上の人物を主人公にして描いた唯一の物語です☆


 留花(リュファ)は貧しいその日暮らしの少女。内職で仕立てものをしながら、何とか病気の祖母と二人で暮らしている。
 祖母はその昔、人の人相を見ただけで、その人の運命を言い当てると言われた有名な占い師であった。

 そんなある日、彼女は都の賑わう町中で、内職で得たばかりの金が入った財布をスリに盗まれてしまう。

 困っているところに、颯爽と現れた若者がスリから財布を取り返してくれたどう見ても、その日暮らしの庶民の彼女とは違い、身なりも立派な貴族の若者のようだ。

 急に降り出した雪のために、留花は若者に良かったら自宅で雪が止むまで休息していくように勧める。
 だが、若者をひとめ見た祖母は、〝片方の翼をもがれ、血だらけになった鳳凰が見えるー〟と不吉な予言をするのだった。

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[レビュー]

  • [評価] ★★★★★
    一気に読ませていただきました。

    いろいろな事を考えさせられました。

    哀しくて切なくて、でも二人の幸せが伝わってきて…

    二人が過ごした時間は、何にも替えがたい宝物だと思います。

    うまく表現できませんが、素敵なお話をありがとうございました。
  • [評価] ★★★★★

    すごく切ないです(ノ_<。)



    でも、2人の愛が暖かく心に染みてきます


    言葉の1つ1つも
    綺麗で儚くて………


    この作品に出逢えて
    よかったです


  • [評価] ★★★★★
    タイトルに引かれて…読んでます

    言葉が沢山の主張をして

    幾つもの感情が溢れてきます…

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