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あの夏、隣にいた君へ

第1章 アルバム

【28】

あの夏、
君は別れを切り出した。


会社の制服を着たまま
前を見据える君の瞳は

きりり。



「私は一人で生きていくから」


そんな言葉を
君に言わせてしまった。


力のない僕を
何一つ責めることなく、

ただ、
お互いの為だと言った君。



ずっと、離さないんじゃなかったのか?


情けない自分を
自分で責めるしかなかった。

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