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短編集

第11章 『北斗の男2』

…みなさま、ご無沙汰しております。

…いや、あの、その。

ああ~、あっちで、アベシッてなってる人?

ねぇ…。

仕方ないですよね…。


無理やり私を壇上に上げようとするんだもの。


無理だって言ってるのにね…。

アベシッってなっちゃった。

仕方ないですよね…。

出ちゃうんだもの。

…。

まあ…いいよね?

いいよね!

うん、まあいいやぁ!

…。

せっかくなんで、ちょっと聞いてくれますか?

そこのモノ好きなあなた!
そう、そこの!

あ・な・た!

そうですよ。

あ・な・た!

聞きたくてウズウズしてるでしょ?

俺の人差し指の話!

え?

偉そうになった?

ていうかキモい?

ちょっと褒められたからって、ズに乗るな?

う、ぐ…。

……ですよね~。

…そうですよね~。

ちょっとだけ、聞いて欲しいんです。

小さい声で話しますから。

内緒ですよ?

内緒の話。

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