テキストサイズ

短編集

第13章 戦えメロンパン

ボスってのは、BG団のボスよ。

BG団?

ボーイ&ガールズ団よ。

皆で飯盒炊飯するのよ。

何て読むかわからない?

ハンゴウスイハンよ。

知らない?

皆でキャンプして、ご飯炊いてカレー作るのよ。

まあ、具は小さく切った方がいいわ。

大自然に包まれていると、ついつい自分まで大きくなった気がして、じゃがいもとかにんじんとか大きめに切っちゃうのよ。

でも短時間で煮込みきれないから、具は小さくした方がいいのよ。

ゴリゴリするから。

カレーが美味しければ、男子なんてイチコロよ。

ゴスロリは止めた方がいいわ。

女子から反感くらってハミゴになるから。

虫ぐらいでびびっちゃいけないわ。

そんなんじゃ草食系イケメンは食えないわよ。

カレーで食欲を満たしたら、次の欲を満たそうとするのが人間よ。

次の欲って?

アレよ。

おかえりなさい、ご主人様、ご飯?お風呂?それとも…のアレよ。

とっておきの行事が待ってるじゃない。

キャンプファイヤーでチークダンスに淡い恋心が燃え上がるの。

そう真っ赤に!

燃え上がれ!

私の想い!

私の恋!

届けマイラブ!

…はあっ、はあっ。

取り乱したわ。

失礼。

そうよ。

アナタの言う通りよ。

燃え尽きちゃったのよ。

真っ白に。

勢いで告白するもんじゃないわ。

でもね、そんなときダンペーはいつも励ましてくれた。

立て、立つんだ、メロンパン!

燃え尽きるたびに私は立ち上がってきた。

こうして今の私があるの。
誰だって、触れられたくない過去はあるわ。

でも乗り越えて、みんな強くなっていくの。

だからあなたも諦めちゃだめ。

諦めたら試合はそこまでよ。

おわかり?

…え、BG団はどうなった?

そんなの自分で考えなさいよ。

あんた、ばかぁ?

ストーリーメニュー

TOPTOPへ