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メイド喫茶へようこそ

第11章 翠の場合~本当に私のこと好き?

「……あ、ゴ、ゴメン…!」



斗真くんはふと我にかえったように、手首を掴む力を緩めた。



「ううん…私の方こそ変なこと聞いてゴメンなさい…」



葵に言われたとき、私が痛いところを突かれたと感じたように

斗真くんにとっても触れてほしくないところだったのかも…








少しの沈黙のあと、斗真くんがポツリと話し始めた。



「俺がいつもどんな気持ちでいるか分かる?」
「え?」



斗真くんの指先が私の唇に触れる。



「この唇に、他のやつがキスしたのかなとか…」



指がなぞるように唇から首筋へ



「ここも…他の誰かに触れられたかと思うとたまらなくなる」



「…ンッ……」



斗真くんの唇と私の唇が重なる。

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