ホストクラブの罠(不良総受け)
第12章 大和の戦略
大和に引っ張られ、俺はスタッフルームまで戻ってきていた。
「や・・まと、手もう離せ。」
「あっ!すみません・・・」
2人の間に気まづい空気が流れた。
透吾に無理やりキスされ、
大和に消毒だとキスされ・・・
なんで俺男にばっか襲われてんだよ。
「透吾さんと・・・なんかあったんっすか?」
「へっ・・?べ・・別になんもねぇよ・・・」
「瑠希さん・・・怒ってます?」
「何が!?」
「俺が・・・キスしたから・・」
「あ、当たり前だろ!お前、俺の事諦めるって!」
「そんなにすぐ・・・諦められませんって・・」
ハハっと自嘲気味に笑う大和を見て、俺は申し訳なさでいっぱいだった。
好きだと言ってくれた大和。
でもな・・・
俺気づいちまったんだよ・・・
あいつのこと好きだって。
男なんてありえねぇって思ってたのに・・・
「瑠希さん!!まさか透吾さんのこと好きなんですか?今日も呼ばれてたし・・・
もしかして・・・付き合ってるとか・・・?」
「はぁ?ふざけんなよ!
なんで俺がくそ透吾なんかと付き合わなきゃなんねぇんだよ!」
「そう・・・ですよね・・・」
安心した顔の大和。
だけど・・・
さっきほどいたはずの大和の手が、なぜか俺の指に絡まっている・・・。