ホストクラブの罠(不良総受け)
第12章 大和の戦略
――瑠希視点――
「んっ・・・ば・・・」
「っ・・・咬むの・・・反則っすよ。」
「お前がいらねぇ事するからだ!」
「いてっ・・・血出るほど咬まなくても・・・」
「うるさい。反省しろ!」
本当にこのバカは何考えてるんだか・・・
消毒とか・・・
マジで意味分かんね・・・
俺は自分の唇を拭いながら、大和の腕からするりとすり抜けようとするが、大和の腕にキツく抱きしめられ動きを塞がれる。
「瑠希さん・・・俺・・・」
「んだよ!?」
大和の顔が近い。
息がかかるほど・・・近い。
整った顔立ち。
甘いマスク。
すこし天パの茶色い髪の毛。
柔らかく俺を見つめる瞳。
「俺・・・やっぱ、まだ・・・
瑠希さんの事、好きです。」
「はぁ・・・お前な!」
「瑠希さんといると・・・自分の気持ち、抑えられない・・・」
「や・・まと?」
「俺、一応我慢してんっすよ?
瑠希さんに嫌われたくないから、自分の気持ち殺して・・・
でも、あんなの見たら・・・
イラついて、たまらなくて。
瑠希さん、
俺の事・・・・
嫌いっすか?」
「あっ、や、別に、嫌いとか・・・言ってねぇだろ?」
「じゃあ・・・好き?」
「だから!!そういう事言うなって!!俺はお前の事そういう風に見れねぇんだって!!!」