ホストクラブの罠(不良総受け)
第12章 大和の戦略
――恭平視点――
あれから1週間がたっていた。
あんな事を言ってしまった事をこれでもかと後悔していた。
好きなんて言うべきじゃなかった。
瑠希を欲しいと思うと止まらなかった。
言葉がこぼれた。
あの日の俺は
どこかおかしかったんだ。
そう心に言い聞かせる。
何度も何度も。
あれからずっと考えている。
俺は一体瑠希をどうしたいんだろう。
身体を重ね、好きだと言って、
その先に何がある?
俺はノンケで、瑠希もノンケで。
将来なんて見えなかった。
だから俺は決めたんだ。
しばらくは瑠希に接触しない。
できるだけ距離を置いて、仕事の事以外ははなさないようにした。
もちろん触れることもない。
少しずつ距離をとって、そしてこの心を占領している気持ちが、一時の気の迷いだと・・・そう思いたかった。
だけど、
距離を取れば取るほど辛くなった。
触れたくて、抱きしめたくて。
キスしたくて・・・