ホストクラブの罠(不良総受け)
第13章 透吾vs大和
――瑠希視点――
避けられ初めてどのくらいたっただろう。
最初は気まずいだけかとも思った。
そう期待していた。
1週間がたち、2週間がたったときに、俺はやっと気付いた。
恭平に避けられているんだと。
スタッフルームのソファーに背を預け、雑誌を読むふり。
そして斜め前に座る恭平を見る。
女々しい。
自分の行動に吐き気がする。
「瑠希さん!!明日用事ありますか?」
ひょいと顔をのぞかせたのは大和だった。
あの出来事の次の日、大和は俺に謝ってきた。
キスマークをつけたこと、大勢の前でキスしたこと。
あまりに必死に謝ってくるもんだから俺はすぐに許したんだっけ。
「明日?なんかあるのか?」
「明日俺誕生日なんっすよ!
良かったら一緒に飲みに行ってくれません?」
「おぉ!明日誕生日なのか?!俺でいいなら付き合う。」
「マジっすか!!やった!
んじゃ明日の夜7時に店の前で。」
「あぁわかった。」