ホストクラブの罠(不良総受け)
第6章 媚薬効果
――※続けて大和視点※――
俺は中央にあるソファーに、そっと瑠希さんを寝かせた。
「大丈夫・・・っすか?」
優しく瑠希さんの髪を撫でながら問いかけた。柔らかい瑠希さんの茶色の髪。
触れた瞬間ドクンと胸が大きな音を立てた。
瑠希さんは自分の両腕を顔の前でクロスさせて、俺の問いかけには答えなかった。
「瑠希さん、身体・・・しんどい?」
「・・・・大和・・・
もう・・・いいから・・・
あっち行ってろ。」
ツキン―――――
心臓が・・・
チクリと痛んだ。
「でも・・・」
「いいから・・・一人にして・・」
ツキン―――――
こんな時も・・・頼ってくれないんですか・・・?
そんなに乱れた呼吸で
一人にしてなんて・・・
俺は、
そんなに頼りにならないんですか?
こんなに好きなのに。
俺の気持ちは言葉にならない。
こんな事言ったら・・・
きっと嫌われる。
きっと・・・軽蔑される。
「瑠希さん・・・一人にはしないっす。俺・・・・
瑠希さんの・・・そばにいます。」
それが、今の俺に言える精一杯の言葉だった。